Column
イギリス南西部にあるTorquay (トーキー)は19世紀から20世紀の初めに上流階級の人々を集めた、白亜の建物が並ぶ南仏のような優雅なリゾート地で、アガサ・クリスティーの生まれ育った街として知られている。
"Torquay "の愛称で広く知られているDartmouth pottery があったDevon地方は焼き物に向く土が豊富なことから多くのpotteryがあった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Torquay は、その名の通り陶器(とうきー)であって、磁器ではない。(・・・シャレです。。。)陶器と磁器の違いは、磁器は1400度以上の高温で焼き、白く、硬く、日に透かすと光を通す性質を持ってるのに対し、陶器1200度以下で焼き、光に透けない性質を持っている。そのearthenware の材料になる赤土が時代によって違うので、初期のトーキーのプレートの裏側や、カップの底は濃い茶色で、その後は赤茶で、最後の方は白い陶器になったそう。
日本にも土の質感を活かした生活雑器はたくさんがあるが、トーキーの茶色は日本では見られない土色で、またこれほどまで鮮やかな水色で覆われた陶器も他にはないので、そこにイギリスらしい魅力を感じる。
1950年代の広告。いま見ても素敵に感じるデザイン。
並べてみるとさらにかわいいーー!
コレクターブルアイテムとしては、Seagull(カモメ)、Polka Dot(ドット)の他にCottage Ware(コテージ)がある。
Torquayが観光地ということもあって、当時お土産用にたくさん作られたという。
ただ、もろい性質の陶器のせいか、買い付けに行く度にその数はだんだん減っている感じがするし、値段も上がっている感じがする。
買い付けの仕事で一番気を使うのが梱包で、割れない包み方、食器の配置などは経験によって成功する確立もあがってくるのだが、前回、他の食器は大丈夫だったのにトーキーだけは、カケやヒビが入ってしまった。お皿同士が緩衝していなくても、他のお皿の圧力に負けたのかもしれない。イギリスのディラ−さんもこうやって運ぶ途中にキズがついたり割れてしまったりして、数も減っていってるのではないかと思った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Cottage Ware
Seagull
Dartmouth ans the
South Devon Potteries
by Matt White
Polka Dot
昨年、ショップに出したトーキーの問い合わせがその後も多かったので、以前トーキーを購入したディラ−さんに頼んで今年もとびきりかわいいトーキーを送ってもらった。
届いたトーキーたちを見た時は、そのかわいさに本当に感動して嬉しくなった。しばらく飾っておいて、夏になったのでネットショップに出そうと写真をとってコンデションの詳細を描こうとしたら、いくつかのトーキーに貫入を見つけた。
「たしか、パーフェクトコンデションって言ってたのに・・・。届いた時は気付かなかったのに・・・。」と思い問い合わせたところ、彼女は心からパーフェクトコンデションと思っているみたいで、「もし気に入らないなら返品しても構わない。アメリカにはトーキーのコレクターがたくさんいて、彼らなら充分喜んで買うから。」と誠実な対応をした。
確かに受け取った時、私も心から「素晴らしい!」と思った。ネットで売るから詳細を・・・と思って難点を探し出そうとしたから目がいった訳であって、もし実物を手にとって購入を検討するなら、貫入よりもその素晴らしさの方が勝り、喜んで買ってくれる人がいると思えた。この陶器の性質上これはしょうがないもので、一概に貫入=状態が良くないという評価は当てはまらないのではないかと考えるようになった。
メーカー名の由来・・・
イギリスの陶磁器のメーカーの名前は、全て人の名前からとっているか土地の名前から来ているかのどちらか。
weedgewood、midwinter、などは人の名前で、poole、Torquayなどは土地の名前。
もし、あなたの好きなメーカーが土地の名前から来てるならば、地図を広げ、その土地に思いを馳せてみるのもいいかもしれない。。。
1950'sバックスタンプ
ドットに隠された法則・・・
Torquqyのドットはひとつひとつ手描きで描かれているので、微妙な間隔の違いが味わい深い。
そのドットには、面白い法則があって、プレートは必ず20個のドット、カップやマグは、17か18個のドットがあるという。もし、お持ちの方がいたら本当かどうか、数えてみて?
初期のドット
特産品・・・
ろくろを回して、一点一点手作りしてる。
イギリスで「クリームティー」といえば、ミルクティーのことではなく紅茶にスコーン、それにクロテッド・クリームがセットになったものをいう。
イギリスのクロテッド・クリームは本当に美味しい。バターほどこってりしてなくて、生クリームのようなフレッシュ感がある。Devonはこのクリームでも有名な所。本場の味を試してみたい。
イギリス人は日本人よりコンデションに関しておおらかだ。それは多分、日本人はアンティークは高価なもので「もしかしたら価値がでるかもしれない。」という夢を持っているところが少なからずあって(私にもある)大切にアンティークをとっておく性質がある。
それに対して、イギリス人は今までコレクションしていたものを、さらりと売ってしまう。「もう充分楽しんだから。もちろん今でもその良さは分かるし、好きだけど、今は別のものを集めだしてるから、これを欲しい人がいたら喜んで譲るよ。」っていう具合に。
そうして彼らは週末にアンティークフェアに立って、お客さんとの会話を楽しみながら、アンティークを人から人へ、時代を経て伝えている。
お金もうけや見えのためにアンティークを持つのではなく、彼らはそうやって人々と共通の趣味について語り合う時間を一番の楽しみにしている感じがする。なんて豊かな暮らしなんだ、と思った。
イギリスのアンティークを売るだけでなく、アンティーク王国イギリスのこういうところも日本に伝えていきたいと思っている。
ジャムとクリームで。
もっと
Torquay
→
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1,
From Denmar k & England (2003.6)
2,
Steven Jenkins (2003.8)
3,
From Stockholm (2003.9)
4,
Denmark Food (2004.1)
5,
English Scool (2004.3)
6,
Torquay=イギリスコレクタブル=
(2005.3)
7,
将来価値の出るアンティーク 日常で楽しむヴィンテージ
(2005.5)
8,
北欧デザイン〜見るもの・買うもの〜
(2006.2)
Back Number. →
Top
Shop
Event
People
Attention
How to order
Column
Contact
Link
Profile
Copyright(C)2003-2005 Capri