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会社勤めを何年もやってると、何か違うような気がして、漠然とした将来への不安とかで、
「海外語学留学」を考えたことがある人は、けっこう多いのではないだろうか?
私もそんな一人だった。
そして、1999年6月から3ヶ月間、ロンドンに語学留学した。
 まずは、学校探しから始まった。イギリスは初めてだったから、色々と観光もしたかったしショッピングもしたかった。だから、やっぱりロンドン!ビルの中にあるオフィスみたいな学校はイヤで、いかにもイギリスぽい古い建物で、お庭があって緑に囲まれた学校がいいなーと思った。でも、実際ロンドン中心には、そういう学校は少ない。だって、丸の内や銀座にそういう学校はないもんね・・・それと同じ。
 情報は「地球の歩き方」や「語学留学斡旋会社」に実際行ってみて集めた。業者に頼むと手数料が10万円ぐらい取られてしまうし、飛行機代も高くつく。だから、手続きは自分で学校にメールやFaxを送ってすることにした。
選んだ学校は、地下鉄Northern Line のZone3,HampstedにあるL S I (Language Studies International , Hampsted)。
 Hampstedは、品良くお洒落な街で、多くの有名人の住むようなところで、近くにはHampsted Heathというロンドンの街並を見渡せる素敵な丘もある。希望通りの中庭のある学校だった。
 「入学希望」のメールを送ると、案内が送られて来て、レッスン内容、期間を選び、host familyの希望(タバコ吸う、吸わない、ペット可、不可、子供はOKかなど)を記入して返送する。一番、不安だったのはお金を送る時。本にも、斡旋会社にもちゃんと出ていた実在する学校だから、大丈夫だとは思ったけど、大金を送るのは、ドキドキする。おまけに銀行での海外送金の仕組みがいまいち分からない。送金手数料だけでも、6,000円とかかかってしまう。
最後に、格安エアチケットを手配して、全ての準備は整った。
高級住宅街にあるLanguage Studies International。
Hampstedは、お洒落なカフェやショップがあり、ロンドン中心ほど人がいないので、落ち着いてイギリスらしい時間を楽しめる。
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 晴れて、イギリスへ旅立つ日、最初からトラブルに見舞われた。香港経由キャセイパシフィックに乗るはずだったが、
香港空港がストライキで、降りれないという。急遽、パリ経由になった。パリの空港に着いてから、右も左も分からず、アナウンスの英語も分からず、どうなってしまうのか、果たして、ロンドンへ行けるのか本当に不安だった。
 「まるっきり英語ができない!」と、その時、痛切に感じた。キャセイのカウンターで、自分の聞きたいことも満足に聞けないし、言われてることも理解できない自分に、不安とあせりと情けなさで、涙が出そうになった。ロンドンで待つhost familyに電話し、なんとか下手な英語で状況を伝えると、彼女は「依頼したタクシーの人から電話があって、あなたがあまりにも来ないので、帰っちゃったらしいの。地下鉄でいらっしゃい。」と!
また予定が狂った。あー、分からない土地で、自分の力で何とかしなきゃいけないことが増えた・・・
 そうこうしてるうちに、パリ→ロンドンの便に成田から来た人たちが乗れることになった。が、10名ほどは席がなくて次の便になるという。その10名に、私は入ってしまった。ここまで来れば、もう後は、なるようにしかならない・・・。
 ヒースローに着いた時、憔悴しきっていたので、高くてもタクシーで、host familyの家に向かった。
黒いオースチィンは、イギリスを感じる初めてのものになった。
 家に着くと、host motherのBrigitta が両手を広げてwelcomeといい、大変だったね。と私を抱き締めた。
「趣味はcookingとgardeningの一人暮らしのおばあさん」と聞いていたので、グレーへア−の色白の上品な英国婦人を想像していた。が、Brigittaは片手にタバコを持って、真っ赤な口紅とマニュキュアをして、オレンジの編み編みセーターに白いパンツ姿で現れ、とても60歳過ぎには見えない女性だった。
ピカデリーサーカスのお約束の場所で。
エリザベス女王の誕生日のパレード。
もちろん女王様も見れる。
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 学校初日。筆記試験と面接でクラス分けをされる。大学受験で英語勉強したし、実は英検2級も持ってたし(今は言うのも恥ずかしい・・・)、「一番下のクラスではないだろう。」と思っていた。が、判定は、あっさり、一番下のクラスだった。日本の英語教育なんて、そんなもんである。
 クラスには、半分ぐらいの日本人と、フランス人、イタリア人、ドイツ人、そしてブラジル人、コロンビア人などの生徒がいた。
私には先生の言ってることがさっぱり分からなくて、トンチンカンな解答をして恥ずかしい思いしてるのに、他の日本人はみんな理解してるようで、そのことがまたいっそう私をドキドキさせた。
 最初の1週間は、英語に慣れるのと、人に慣れるので、クタクタだった。
 ロンドンでの毎日の生活はこんな感じだった。
朝、起きて、コーヒーか紅茶を入れ、トーストかシリアルを食べる。コーヒーはインスタントだし、ミルクティーっていっても紅茶はティーパックである。パンは日本のサンドイッチ用ぐらいの薄さ。カリカリにトーストして、バター&ジャムをつける。
 簡単な朝食を済ませ家を出ると、6月といえ、まだ肌寒い。朝露で芝が濡れ、湿気を多く含んだ空気と草のにおいがする。緑の多いロンドン郊外は、まるで、高原の朝のような空気だった。最初の頃は、「今日は雨が降るかな?」と用心して、傘を持って行ことも多かったが、そのうちロンドンでは、雨が降ってもすぐ止むし、イギリス人はかなりの雨でも傘をささずに済ます人も多いと分かったから、私も傘を持たなくなった。代わりにフード付きのアウターを着ることが多くなった。
 Hampstedの駅に着くと、学校の友達に会う。日本人だと、「ねーねー、イギリス人って、お風呂あまり入らないよねー。」とか「ハロッズ行った?」と、ここぞとばかり日本語でベラベラしゃべって、情報交換する。家でも英語、テレビも英語、英語に囲まれて、自分の話したいことも話せず溜まるストレスは、日本人の友達がいることで少し解消される。駅でイタリア人とかの友達に会った時は、学校までの道のりは良い英会話場となる。" What did you do,yesterday?" " How is your host family?"など、など、お互い片言の英語で、楽しく会話する。
ポートベローマーケット。
歩けないほど混むので、朝一番に行くのが良い。
このマーケットを抜けると、映画『ノッティンガムの恋人』にも出て来た食料マーケットがあって、それを越えると、古着マーケットがある。
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 授業は、Grammerとか hearingとか色々あるけど、「知ってる」と「使える」は全然別物だと分かった。実際、話すとなると、三人称にSをつけたり、過去形にするのを忘れてしまうのはしょっちゅうだし、、現在完了形なんて知ってるけど使いこなせない。
 でも、これが実際、英語を話す上ではとても大事なことで、先生にもhost motherにも徹底的に直される。
 授業は午前中だけで、通学途中に買って来たパンやスナック、フルーツ、ジュースでランチするのが定番。美味しいものが食べたくなったら、デリ&スープを買ったり、クレープ(日本とは違って、チーズ&アスパラ&ベーコンとかマッシュルーム&トマト&チーズなどのフランス系おかずクレープ)を買って外で食べた。天気の良い日、中庭でランチするのは最高だった。Hampstedには素敵な美味しいカフェも沢山あって、そこに行くこともあった。カフェには、オシャレなイギリス人とワンちゃんがいるので、それを見れるのも楽しみの1つだった。パブランチはイギリスらしくていいけれど、1,000円以上はするので、毎日のランチには向かない。
 ランチタイムに友達と「午後はどこに遊びに行く?」という計画を立てる。やはり同じ時期に入った人とは仲良くなって、イタリア人、ドイツ人の友達ともよくロンドン観光に行った。
 エリザベス女王のパレードを見に行ったり、ハイド・パークへ行ってボケ−っとしたり、鑞人形館へ行ったり・・・コベント・ガーデンはショッピングに良し、食事&パブに良し、そして毎日違うイベントがやったりしていて、私たちのお気に入りの場だった。
ハンプトンコートのガーデン。
イギリスに行ったら絶対お庭を見るべし!
リ−ジェンツ・パークのバラ園。さすが、イングランドの花。こんなにたくさんの種類と色のバラは他では見れないでしょうね。とにかく、美しい〜!!
ウィンブルドンも開催。メイン会場以外は、簡単に入れて試合が見れます。
6月のイギリスはイベントが目白押し。ロイヤルアスコット競馬は、紳士淑女は着飾って、一般客は、ワインとサンドイッチでピクニック気分で観戦。日本と違って爽やかなのです。
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 夕方、家に帰るとBrigittaが庭の手入れをしている。「憎らしいリスがまた来て、私のナッツの木を狙ったわ。おかげで今年も実が取れない。」とこぼした。イギリスの公園で良く見るかわいいリスも住民には敵なのである。私たちは良く庭のテーブルでお茶をしながら、色んな話をした。学校の友達のこと、イギリスと日本の違い、美味しい食べ物の話、家族の話。Brigittaはドイツ人で、イギリス人と結婚してロンドンに来た。でも、夫の暴力で離婚。今は7歳年下のボーイフレンドがいる。
 もともと彼女も英語はしゃべれなかったから、しゃべれない人間の気持ちが分かり、私にも熱心に教えてくれる。時には厳しく直される。彼女のおかげで、私にとって英語が生き生きとした楽しいものになった。
 英語を習いにイギリスの学校に行ってるのに、学校で友達になるのは、イタリア人やフランス人で,
実は「Native Englishに触れる機会がない!」というのが、最大の盲点である。街へ行けば、買物や道を聞いたりするので
イギリス人と話すことはある。でも、嬉しい時どう英語で表現するか、人が悲しんでいる時、なんて声をかけたら良いか、日常のたわいもない会話をどうやってするのかは、実際の経験を持ってのみ学んでいく。BrigittaとボーイフレンドのFred、彼女のfamilyや友達と交流することで、本当の英語を学べたと感謝してる。
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 家で夕食を済ませた後はパブへ行く。学校でもパブFridayというのを設けていて、毎週いろんなパブに連れていってくれる。連れて行ってくれるというよりも、場所だけ掲示板に貼ってあって、それを見てみんなが集まり、勝手に注文して、勝手に仲間で座って飲んで話をする。パブで恋愛模様が繰り広げられるのも面白かった。生徒の中で日本人の女の子は、おとなしすぎるのかあまり人気はなかったが、先生にはモテて、実際につきあってる人もいた。そうそう、夜のパブでは食べ物を出さないところが多いので、またかりにあったとしても出来上がるまで異常に時間がかかるので、お腹を空かせて来てはいけない。逆に、1杯のビールで何時間粘っても文句を言われない。
 10時ぐらいには帰宅して、宿題して、お風呂に入って、寝るのだが、host familyとの間でのお風呂のトラブルの話をよく聞いた。「日本人はお湯を使いすぎる。」とか「ドライヤーを使い過ぎる。なぜ、毎日髪を洗うの?」とったようなことだ。光熱費、水道代は日本より高くてコストがかかるのを気にしてる。私たち日本人にはあたりまえの行動が、あちらでは困るらしい。ホームスティしてる他の国の人にはこの点での問題はなく、この問題は日本人
だけみたいで、host familyといい関係でいるためにも、郷に入れば郷に従う部分も必要だと思った。
夕食は、サラダにキッシュにフライドポテト、デザートのケーキ。
ウルルン的お返しは、
手巻き寿司で。
日本の食材が恋しくなったらColindale駅からオリエンタルショッピングセンターへ。
 正直なところ、この3ヶ月のロンドン語学留学では、ちっとも英語は上手くならなかった。3ヶ月いたこの時よりも、たった1週間しかいない買い付け旅行の今の方が、よっぽど英語が使えるようになったと思う。それは、実際Nativeのイギリス人とアンティークに関して会話する機会が多いのと、好きなことだから、「もっと知りたい。」「もっと聞きたい。」「自分の考えも伝えたい。」という気持ちが強く、そこから出来てくるものが大きいのだと思う。
 もし、海外に語学留学を考えてるなら、いかにnativeの人と話す機会を作るかが、その留学を旅行と同じ良い思い出で終わらすか、または使える英語にするかの分かれ道ではないかと思う今日この頃である。
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オススメTV番組。→『英語でしゃべらナイト』NHK総合 毎週月曜 23:15〜
http://www.nhk.or.jp/night/
世界で活躍する芸能人、スポーツ選手、芸術家、料理人などが、実体験をもとに英語について語る。ネィティブみたいに流暢な英語になれなくても、日本人は日本人らしく話せばいいんだ。大切なのは、しっかりと自分を持って伝えようとすることなんだと、勇気を与えてくれる番組。
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Back Number. →
1, From Denmar k & England (2003.6)
2,Steven Jenkins (2003.8)
3, From Stockholm (2003.9)
4, Denmark Food (2004.1)
5,English Scool (2004.3)
6,Torquay=イギリスコレクタブル=(2005.3)
7,将来価値の出るアンティーク 日常で楽しむヴィンテージ(2005.5)
8,北欧デザイン〜見るもの・買うもの〜(2006.2)
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